T市の家 破風取り付け

入母屋の破風取り付けをしました。袖入母屋で破風を拝ませます今回は一寸くらいにしました。瓦屋さんと要相談。入母屋で難しいのが玄関などで妻行きが二間とか九尺などの梁間が短いのが本当に泣きです。瓦の割付も思い切って前に出して破風の長さ妻壁の奥行のバランスを考えてます。玄関の場合は桁側から見ることもなく大屋根のように桁行のバランスは分からないので、玄関正面の事だけを考えて造ります。

瓦の割付を出した寸法で垂直の墨を妻野地に墨だしします。そこから棟で一寸ほど拝ませます
拝ませると人が地面から見上げた時に破風の顎が上がらず美しいですし桁行側からを見ると拝んでいるため棟がしまって見えます
妻野地墨から棟の拝ませ墨を型板を留めます。
棟の拝ませ墨と瓦割付隅棟位置からの糸を出します。
型板と糸、妻野地墨とで切り墨を出します。
内側も同じです。そして切ります。
破風を取り付けると拝みが良く分かります
妻壁も二寸角タルキ尺二寸間にしました。尺間だと窮屈っぽいです。
第一母屋は屋根下に入ってしまい破風を固定するものが無くなるので、第二母屋から尺ずらしたところに差し母屋があります。天井を張るので垂木から垂木止めビスで六尺の母屋を固定しています。これが無いと年数がたつと瓦の重みなどで破風尻が下がったりします。
こんな感じです。
今回の瓦割付は軒の出を水平で桁芯から平小舞先までで28寸にしています。瓦四枚目にしました。

瓦三枚目

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